なぜ司法試験に合格できなかったのか【原因3】情報に溺れるな

ポットンけんいち

ポットンけんいち反省点その3。 「情報に溺れる」(情報の氾濫社会)について話す。

現在社会でビジネスや生活をするにあたり、情報が氾濫しているのはいうまでもない。 ネットでググるならいろんな情報が手に入る時代だ。国家試験を受験するにも同じである。
これは、僕が受験をしている時からもそうである。

合格したい気持ちと無限大な情報

確かに、合格するには必要な情報を必要とする。絶対合格したいと思えば、より良い情報を得ようとするのは当然だ。 そこで、お金と時間を費やしてしまうのもやむを得ない。
それゆえに、多くの情報が集まってしまう。やろうと思えば無限に情報が集まるような状況だ。

許容範囲を理解して情報を取捨選択する

しかし、人には両手両足それぞれ10本の指しかないし、目も2つ、耳も2つというものであるし、時間は24時間しかない。その中で、勉強できる時間は限られている。 その限られた時間でどの程度できるか。つまり、「やれること」と「やれないこと」がある。
そこで、取捨選択する能力、いい球を選ぶ能力「選球眼」が必要なのである。

そう、言葉で言ってしまうと簡単に思うが、それがなかなか難しい。
野球で例えると、イチロー選手が「眼が良い」と いうことがあるが、それは、自分が打てる球、打ちやすい球を選ぶ能力が優れているからと評される。

また、一流のアスリートが自分に必要な練習方法を体得しているのも、溢れる情報から自分に必要な情報を選ぶことができるからだと思う。
それこそ、自分に必要な情報を選ぶ能力を実力というところだと思う。

情報を種類分けして優先順位をつける

受験について考えてみると、「絶対必要な情報」と「有益な情報」と「無駄な情報」と3段階に分けられる。 「無駄な情報」は多くの人が判断できるが、前2者の判断が難しい。
さらに、受験生の精神状態としては、どうしても合格したいという気持ちが強いから、欲張りになってしまうのも致し方ない。

必要不可欠な情報だけを選択する勇気

考え方の一つは「妥協」だと思う。
勝負事で、全てを準備して勝利した人はそういない。 何を準備して、何を妥協するか。
何をやらないかが大切なのだ。
つまり、「絶対必要不可欠」が大事で、「有益な情報」を切り捨てるのである。
この「絶対必要不可欠」のみをこなすことで、本試験当日が到来するのである。
無限な情報から必要な情報を選んで、有限にしてしまうのだ。
有限にして、繰り返して、本試験という戦場で戦える武器を揃えるのである。 その勇気がなかったのかもしれない。

<ポットン’ s Eye >

「スーパーで買い物」理論 例えば、カレーライスを作りたいと思い、食材をスーパーに買い物に行ったとする。 スーパーには、あらゆる食材が揃っている。
では、必要な食材をどのように買い揃えるか?
カレーライスに絶対必要な食材をどう選ぶか、といったイメージだろうか。
迅速かつ正確に、カレーライスの材料を選び出すのが難しい。 そんな感じだろうか。

さて、僕は、カレーライスを作ったことがない(笑)。
いつも妻を見て、大量の食材の中からより質のより材料を選びだす。凄い情報の選び方だと思う。
これが、「選択と集中」というものか。 僕も、司法試験に絶対必要な食材(例えばお肉と野菜)を選んで、他の有益な食材を切り捨てることができれば、 違った結果だったかもしれない。